小さい頃、「ふしぎの海のナディア」のN-ノーチラスをかっこいいと思っていた自分がまさか自分の船を持つことになるとは思ってもみませんでした。小学生のころ、春夏秋冬、防波堤に釣りに行ってはガヤ、アイナメなどを釣っていたのですが、沖での釣りは太公望の大人がするもので自分には縁のない釣りとあきらめていたのも大きかったかもしれません。

なんでひきこもりが船に乗ったりするの?と思われるのかもしれませんが、これほどひきこもりと親和性の高い趣味もないのではと思います。まず、他の人に邪魔されることがありません。海の上には道路がなく、航路を除けば車に比べて自由度が格段に上です。それに加え、釣りは海の中の魚との知恵比べです。魚がいる場所を探し、今食べている餌を想像し、仕掛けや餌を準備します。魚がヒットしたときの喜びは何者にも代えがたいものがあります。

最近の船舶関連の技術の進歩は目覚ましく、エンジン一つとっても2ストロークから4ストロークエンジンに替わり、燃費もとてもよくなっていますし、環境にもやさしい、クリーンなエンジンになっています。お金もひと昔前に比べたらかからなくなりました。

また目を見張るのが「魚群探知機」です。最新の魚群探知機はこれまたすごい性能で、水深何メートルに何センチの魚が何匹いるかまではっきりわかってしまいます。それが色分けされた図柄で表示されるのですから、見てる側はわくわくが止まりません。GPSで現在位置を地図上に表示し、その地点からどちらに向かっているのかが分かりますし、わざわざ山たてをしなくても地図をみる感覚で操船をすることができます。

釣りをしているときに、たまに他の船の釣り人を見かけることがありますが、みな思い思いにそれぞれのやり方で釣りをしており、二人で乗っているのを見かけてもそれぞれが集中して釣りにふけっています。好きなことを好きなもの同士、時間を忘れて楽しむということも楽しいことではないでしょうか。

時節柄、雨が多い毎日ですが、梅雨の間の晴れ間を縫って釣りに勤しむ早朝を過ごしていると、こうした楽しみをいろんな人と分かち合いたいなと思ったりします。

ピア活動の一つとして、ひきこもっている人たちの中に釣りをしてみたいという人がいれば、ぜひ連絡をください。一緒に釣りをしましょう。

  • -
    コピー

この記事を書いた人