MMです。新着情報にも掲載しておりますが、現在、オーテピア高知図書館2F総合カウンター前展示スペースBにて、ひきこもりに関する書籍を展示しています。今回、当センタースタッフのオススメ本もPOP付で展示していただきました。POPに掲載されている推薦文を紹介いたします。興味を持っていただけると幸いです。
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▽『鷹と生きる~鷹使い・松原英俊の半生~』 谷山宏典/著 山と渓谷社一冊まるごとアウト×デラックス!
轢死した猫を連れ帰ったり、火事の際我が子よりも先に鷹を逃がしに行ったり、そんなアウトな例は枚挙に暇がないが、鷹使い・松原の畏敬を抱くほどの愚直な行動には、今という時代に生きづらさを感じ、動けなくなっている人達との根っこでの繋がりをも感じる、今まで貴方や私が他者や世間と折り合う為に謙譲したモノを初めから一切も譲らなかったとしたら?どんな人生が待っていたのか?そんな人が居たらどんなだろうか?その1つの例がこの本に示されている。「自分を変えることの出来なかった人は何処で生きていくのだろう?」そんな疑問を持ったことのある人にも読んで貰いたい1冊。一心に打ち込むことの魅力と罪深さがここにある。
▽『心理療法論考』 河合隼雄/著 新曜社
人の心理を理解するための一番基礎になっている本。
▽『金閣寺』 三島由紀夫/著 新潮社
主人公自身の特性故に、人との関わりで遅れをとり、孤独は肥り、内面世界だけが豊かになる。いつしかその内面は憧憬の対象となる金閣を観念にまで押し上げ、主人公の人生に隔たりをもたらしていく。「観念に支配された人生」のままならなさに共感した。
▽『不登校・ひきこもりが終わるとき』 丸山康彦/著 ライフサポート社
若い子が通勤・通学の時間帯のJRの車内で読んでいるのを見たことがあります。そんな書籍がひきこもり界隈の専門書の中にも存在するということを知って欲しくて綴りました。
▽『改訂版 社会的ひきこもり』 斎藤環/著 PHP研究社
この著者を最初知ったのはyoutubeの講演内容だったのですが、今起きていることを元に、医師として支援者としてしっかりしたロジックを展開している点で印象深い本です。ややもすると、責任や原因を追求したくなりますが、決して個人の病理ではなく、置かれている環境にこそ目を向けるべきであるという切り口は「ひきこもり支援」において決して忘れてはならない点だと思います。
▽『地下室の手記』 ドストエフスキー/著 新潮社
自意識過剰、リア充への呪詛、劣等感、世間との断絶、自尊心、人間嫌い、ひねくれこじれた中2病、40男(独身)による自分語りひたすら。19世紀ロシア、文豪が描くひきこもりの主張。ネクラーソフの名も神がかる。切なくて、愛しくて、笑えます。
“結局のところ、諸君、何もしないのがいちばんいいのだ! 意識的な惰性がいちばん。だから、地下室万歳! というわけである。”
▽『つきゆび倶楽部 ひきこもり戦線拡大中』 下田つきゆび/著
ピアサポート担当者つきゆびさんの書籍。